原因が分かって、変わる人・変わらない人

カテゴリー: コラム | 投稿日: | 投稿者:

「私は何故、こんなな時~~してしまうのか、原因が知りたいんです!」

そういって、お越しになるクライアントさんは大勢います。

たしかに、原因が分からないのは、誰にでも非常にモヤモヤします。私だってすごくモヤモヤします

なにしろ、原因をしらなければ、対処法だって見えてきません。

「なぜ、こんなに肩が凝るのか?」という事でさえ、骨格?姿勢?仕事のせい?運動不足?ストレス?など、人によって原因はバラバラ。調べた結果、それぞれの原因に合わせた、違う対処法が必要になるわけです。

つまり原因も考えず、やみくもに自己流でやって、対処法がそもそもズレていると、結果もでないし、労力の無駄になります。

ですから、自分の内面を見つめる際に、退行療法などで原因を見つめる事・知る事は、最初の一歩として、とても意味のあることです。

ところが、大半の方がそこで見落としている事があります。

それはこの言葉に、集約されます

「この原因が分かったら、変わるのでは?と思って・・・」

いいですか。よーく人生を振り返ってみてください。

原因が分かれば、人生が良くなったことなんて、過去あったでしょうか?

例えば
【困ったこと:お腹が痛い】→【原因:調べてみたら、胃潰瘍だった】 

では、胃潰瘍と分かったことで、胃潰瘍が治ったことがあるでしょうか?

【困ったこと:パートナーと上手くいかない】→【原因:お互いの価値観が大きく違いすぎる】

では、価値観が大きく食い違うと分かった瞬間から、価値観の不協和音がこの世から消えましたか?

私の所に来る方で、とても真面目で原因追求の鬼になっている方も時々いらっしゃいます。

「友達に相談したら、~~が原因なんじゃないかと言われて、霊能者の所にいったら、先祖の霊が~~というのが原因といわれて、風水師に見てもらったら家具の配置が原因で~~が悪いと言われて、占い師には原因は運気が~~といわれて、ヒーラーさんには前世が原因といわれて、お坊さんには・・・(その他、あらゆる原因が続く)」

本当に、ものすごい数の原因を知っていらっしゃいます。そして、最後に一息おいて、こう言うのです

「・・といろいろなところに言ってみたものの、人生が一向に良くなりません。なぜでしょうか?」

よーく人生を振り返ってみてください。

目がかゆくて鼻水が出るのは、花粉アレルギーから・・と原因が分かった瞬間に、アレルギーが治ったことがありましたか?

犬が嫌いなのは、昔、犬にひどく噛み付かれたから・・と原因が分かった瞬間に、犬が好きになったのでしょうか?

そんなことは、ないですね?
原因を知って分かるのは、「それ応じた対処法」です。

実際はこういう流れで、その人が変わるかどうかは決まります

<分かりやすいように身体的な問題を使った例>

◆困ったこと:最近、体がムクみ、太ってきた気がする

→自分では原因が分からない。分からないと、対処のしようがないので、専門家の所にいって調べる

◆原因:調べた結果、ひどい運動不足で代謝が悪くなっている

→原因がはっきりしたので、運動を増やすことが重要と分かる

◆原因を知った後の変化:4通りに別れます

【1】原因が分かったので、自分で気付きを日々の行動にして、変化していくタイプ

この人は、単純に原因を知らなかっただけで、原因さえ知れば言動をすぐ変化できるタイプです。このタイプの人は、原因とやり方さえ分かれば、今日から言動を変えるパワーを持っています。

【2】原因が分かっても、原因が分かる前と同じように、気付きを活かさず生きるタイプ

この人は、原因を知っても知らなくても、変化しないタイプです。
このタイプの人は、家に同じような本がたくさんあり、何か気付いたり感動しても、明日には忘れている事が多く、そんな自分に自己嫌悪になっていることがあります。

【3】意志の強さに自信がない&変わるためのやり方が分からないので、専門家の力を利用して、自分である程度できるようになるところまで伴走してもらうタイプ(他人を絡める事で、強制力を利用するタイプ)

このタイプの人は、「原因が分かった事だけでは解決できない自分の弱み」をよく分かっており、それを補うための専門家を横に着けようという賢さがあります。
真面目さと、冷静さがあるため、途中からは、専門家なしでも十分走れるようになるタイプです。

【4】専門家の力を借りようと思ったのに、家に帰ったら昔と同じ生活に戻った生活になり、後ろめたくて通えなくなるタイプ

このタイプの人は「心底、本当に変わりたいかどうか」が曖昧なタイプです。もはや、原因や手法の問題でありません。それよりは、自分が本当に心底変わると決意するのかどうか?を、再度じっくり見つめ直すことが一番大切です。

実は、私も昔は【2】の原因が分かっても分からなくても変わらないタイプ。
同じような本がたくさん家にあり、全然現実に落とし込めていない時代もありましたので、そういう人の気持ちはよくわかります。でも、

「原因が分かった」とか「原因が分かったので、意識してみた」だけでは、やはり理解止まり。変化までには繋がりませんでした。

「原因が分かって、日々、一所懸命に対処していく」ことから、人生が、そして自分自身がグイグイ変わっていきました。

ただ、習慣や癖が、新しい習慣に変わるまでは、アップダウンもあり、数ヶ月~半年程度は、時間がかかるものです。

数ヶ月や半年も、自分ひとりで頑張り続ける自信が無い・・・、やり方が分からない、という方は、他人を絡めることがおすすめです。

例えば、ひとりでは、フィットネスジムに通わなくなるタイプの人が、ジムでパーソナルトレーナーをつけて予約をする事で、強制的に行くのも一案です!

それと同じように、性格や思い癖などメンタル面も同じようにしてもいいわけです。例えば、私の所では、退行療法の後に暗示療法で3~6ヶ月(3~5回)通ってくると、継続している人は、必ず効果がでてきます。

え~~?と思うかもしれませんが、

これは、毎日腹筋を半年続けていたら、腹筋が変化しないほうが難しいのと同じことです。心も頭も思い癖も同じで、継続していたら、変化しないほうが難しいのです。

継続すると、本人も自分の変化が分かってきて、どんどん面白くなってきます。笑顔が増えてきます。自信オーラが出てきます。他の事までも、できるようになってきます。

その頃には、私から見ても「この人、最初とは別人になったな」と思うまでになります。ここまでくると、もうひとりでもかなり上手くできるようになっています。(そのため半年くらいで卒業する方も多いです)

私も過去、【2】自分で出来ず→【3】専門家の手を借り→【1】自分で出来るようになってきた、の順に変化してきた人です。でも、ずっとひとりでやっていたら、ここまでこれたか?というと、自信がありません。

専門家の手を借りたことで、変化の速度が、(自分だけだと)時速2キロ位だったのが、一気に変化の時速100キロくらいになったと思います。だから、本当にあの時早々に頼って良かったと思っています。そうじゃなければ、いまだ悩んでいたことでしょう。

自分一人で変化するのが難しい時、適切なやり方や継続法が分からない時は、誰か他人を巻き込んで、強制力をつけるのは、ひとつの手です!

そして、最後に・・・

『原因が分かる事は、ゴールではなく、スタート』(^-^)

原因が分かって、変わるも変わらないも、アナタ次第。

原因が分かったら、「その原因に対して、日々何をどう対処しているのか?」のほうにも、ぜひ目を向けてみてください。


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