色々な本に「もう既に手に入れたかのように振舞うと、手に入る」と書いてありますが、この意味を本当に理解している人は少ないように感じます。
前回のコラムでは、あなたの前提が引き寄せる結果を帰る~結婚編~↓↓
https://www.hypnotice.jp/index.php?action_column=true&column_id=94
としてお話しましたが(かなりの反響がありました!)
今日はそれを、人間関係という事例を使って、なぜ、前提が結果と
繋がってくるのか、さらにお伝えしてみようと思います。
多くの相談にのっていると、人間関係で悩む人はとても多いです。
(人間関係で悩んだ事が無い人も、この世にいないでしょう)
その中には、「人が自分をどう思っているのか気になる」「嫌われたらどうしようと思って、相手に合わせてしまい、あとからストレスが溜まる」という悩みも多く伺います。
この時、私が「それでは相手との間に、もし絆や信頼関係があったらいいなぁ・・と思いますか?」と聞くと「はい、そうですね」と皆さん答えられます。
ここではっきりさせたいのは
「Aさんの前提」=「相手との間に信頼関係や絆が無いという前提」
ということです。
この「相手との間に信頼関係や絆が無い前提」から、それを手に入れようと必死になって、何をするのか?というと
「相手の顔色を伺って、思ってもいない事にYESといってしまう」
「相手の好かれそうな意見ばかりを述べてしまう」
「それは違うと思っても、言わないでおく(でも後から腹がたったり、モヤモヤする)」
という行動が生まれてくるのです。
ところで、ここで質問です。
「そんな風にあなたの顔色をいつもビクビク伺っていて、納得できない意見をいってイライラしてそうな部下」
と、
「あなたを信じて、意見を率直に伝えてくれる部下」
あなたが上司なら、部下はどちらがいいですか?
と聞くと、先ほどのことで悩んでいた全員が、
「率直に言ってくれる部下ですね」
と答えます。
その理由は?と聞くと
「信頼されてると感じられるから」
と答えます。
つまり、部下の「どこかで相手を信頼している」という無意識の前提があなたに伝わっているのです。
そういう前提にたって発せられる日々の言動に接していると、言われているほうは、その信頼感がある前提にグイグイ巻き込まれていきます。
信頼されている前提だと、こちらも安心して信頼できる。
その結果、絆や信頼関係が生まれるのも、時間の問題です。
ところが、顔色を伺ってびくびくしている部下というのは、あなたの事を、どこか信頼していません。その前提で日々発せられる言動に接すると、あなたも気分が良くありません。
よっぽど怖い上司だと思われているのかもしれない・・何かマズイ事言ったかな?
とあなたが感じれば感じる程、その部下が難しく感じられるのです。
その結果、お互いに顔色を伺うその部下とあなたの関係は、絆や信頼感からどんどん離れていきます。
この「率直に言う部下」と「ビクビクする部下」は、同じ上司の下にいることがあります。前者は上司の信頼感を引き出し、後者は上司から不信感を引き出しています。
つまり「自分の前提」が、人間関係を創るのです。
あなたが、その相手との間に既に絆や信頼関係があったとしたら、どういう態度をとるでしょうか?
その態度で、相手に接していれば、相手もあなたを信頼する可能性がとても高いのです。
「表面的な言葉」でなく、その言葉の「前提」が相手に伝わってしまうのが、コミュニケーションの本質。
「望むものや欲しいものが、既にある前提」だとしたら、どういう態度をとるかな?なんて言うかな?
と考えていく事は、とても生産的なことだと思います。
最後にまとめると、コミュニケーションでも人間関係でも、
それが無い前提から考えると、それが無い未来に繋がるような行動ばかりしてしまう。
それがある前提から考えると、それがある未来に繋がるような行動ばかりしてしまう。
それが人間です。
綺麗な言葉でつくろっても、あなたの心の底にある前提が、相手に伝わって、現実や人間関係は生まれてきます。
オープンに何でも話す人は、相手を信頼している前提が相手に伝わり、相手も心を開いてくるので、結果的に親友が多くなります。
人を変える事は、できませんが、自分の前提を変える事は、できます。
相手が「無い前提」できても、あなたが「ある前提」に立ち続けられるかどうか?
特に、人間関係の場合には、最初が肝心です。
人間関係を考える際、
「今はそれ(欲しいもの)が無い前提」で行動を起こすのではなく、
「もうそれ(欲しいもの)が既にある前提」だとして、行動してみたらどうするかな?
と一度は是非じっくり考えてみてください。^^