なぜ「自分の力でどうにか出来ない事が、順調のしるし」なのか?

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以前のコラム「全ての問題は、たった2つの方法で解決する!」
にも書きましたが、あらゆる問題は、最後2つの乗り越え方に行き着きます。それは、
A『自分が行動し続ける事で、変化を起こして、乗り越える』
B『起った事を、ありのまま受け入れ手放す事で、乗り越える』
の2つです。

一瞬、Bの「受け入れて手放す」ほうがラクに思える人もいるかもしれませんが、人生そうでもありません。

「自分の力でどうにもなら無い事への処し方」
は、
「自分の力でどうにかなる事への処し方」
よりも、難易度が高いと思います。

というのは、「自分の力ではどうにもならない事」となると、大半の人は、
どうにもならないまま=解決できていない
と現代人は捉えてしまうからです。

10代20代と「自分の力で、どうにかして上手く行った経験がある人」ほど、30代中盤以降、ここでつまずきます。

人生それぞれの時期に、学びが深まる人生のテーマと言うのがあると思うのですが、

A「自分の力でどうにかなる事」を学ぶのは若年期(30歳前後まで)のメインテーマ。

ミドルエイジ以降(30代中盤以降)は「努力ではどうにもならない事への処し方」
を多く学ぶように仕組まれているのが、人生なのだな~と、色々な相談にのっていて、しみじみ感じる時があります。

有名な言葉を使って、もう少し具体的に説明すると

『変えられるものは変える勇気を、変えられないものは受け入れる謙虚さ(冷静さ)を、そして、それを見分ける知恵を授けたまえ』

でいうところの、

1)変えられるものは変える勇気:若年期(若くて体力もあって自分の力で可能性を開くために動く事を学ぶ時期)

2)変えられないものは受け入れる謙虚さ:ミドルエイジ(中年)以降~(現実や体力の衰え、子供や部下、環境やご縁等、自分の力で変えられない事柄と上手く付き合う事を学ぶ時期)

3)それを見分ける知恵:晩年期~(自分で変えられる事とそうでない事を見分け、上手く受け入れていく時期)

といった印象を、私は受けます。

このミドルエイジ期の「変えられないものは受け入れる謙虚さを学ぶゾーン」というのは、若年期にしっかり可能性にトライした人のほうが、後悔なく過ごせます。
というのも、若年期に可能性にトライしきっていないと、中年期以降になっても「努力しきったことがないので、そのせいで今の自分なのでは・・」と悩む傾向があるからです。まだ前半をやりきっていないので、そこへの未練があるからかもしれません。

しかしながら、若年期に頑張った人達のほうが、その成功法則に執着しやすいので、もっと苦しむ事も多いように見受けられます。

「私は変えられるはずなのに、なぜ変えられないの?」の一本道だと、ミドルエイジ以降の道のりは、ところどころが行き止まり。(立ち止まって考えよ、ということですね!)

ということに気付けないからです。

「変えられないものは受け入れる謙虚さ」を育てず、若い頃の突破法に囚われている間は、四面楚歌のように感じられる事も多いでしょう。

さて、そんな事を書いている私も、このミドルエイジゾーンが一時期、怒涛のように押し寄せてきて、最初は、今までどおり自分の力で突破しようとして、何度も「その方法は違います」とばかりに失敗・・・
というのを繰り返し、「どうやら、今回の学びは過去と内容が違うらしい」と気付けたのですが、
自分の力で変えられないなんて嫌だ!という気持ちを、気持ちよく手放すのに結構苦労しました。

特に、最近の私のビッグな課題、それは、今回のひどいつわりでした。
飲食できない、吐いてばかり、終日気持ち悪い、暑い夏で喉が渇くのに耐えるしかない、頭は痛い、食べてないので動けない、よく眠れない、などなど、
最低限の生存の欲求が満たされず、つわりは自力でどうにもできないので「耐え忍ぶ・やり過ごす」しかないという・・・
それが、いつ終わるかも、天任せ。
出産当日までずっと吐いていた・・という人達もいるわけで、これが10ヶ月も続くかもしれない。
さらに、ここまですごく気持ち悪いと、テレビを見るとか、本を読むこともできません。

ここまで、1時間1時間を、ただ生きて耐えしのぶだけとは!!!
(1時間の長かったことといったら・・・人生最長に感じました)

ひとりで何も出来ず動けなくなった老後って、こんな感じかも・・・と思いつつ、ぐったりと天井をひとり見上げる日々。
山で遭難して動けなくなった人のようで、最初は激しく無力感を味わいました。

やはり、自分でよくなるために何かやれる事があるほうが、人間はラクなのです!

だから、ミドルエイジ以降も「自分の力でどうにか出来ない事と向き合う」のではなく、過去の成功法則で、自分の力でなんとかしたくなって、そのやり方に(無意識に)執着してしまう人達の気持ちもわかります。

いまでは「全ては(宇宙の生命の流れの一部として)宇宙の御心のままに生きる事を学ぶ時期なのね」と思えるまでになってきましたが、水も飲めくなって、また一段、階段を登れた気がします。^^

しかし、少しそれができるようになると、またもう少し大きい課題がやってくるのが人生で、学びは終わりがなく、楽しみなようで、ちょっと末恐ろしいのですが・・(笑)。

世の中は、自分の力でどうにか出来る事と、出来ない事の両方が存在していますが、生死や病気、老化、才能、出産・育児、御縁、その他色々な
「自分の力でどうにもならない事と上手く共存する術」を身につけられるかどうか?

これは、素敵な、そして穏やかな人生の中盤&後半を送れるかどうか?のキーポイントになると思います。

晩年は、事実として、体力は衰退し、出来る事は少しづつ減り、大切な人達(友達や家族やパートナーなど)もどんどん先立っていきます。

そんな時、「何が出来るか」「何が出来たか(成果)」「何があるか」「思い通りになるか」を基準に、自分にOKを出していたら、「昔はできたのに・・」ばかりで切ない晩年にしかなりません。この思考回路では、諦めとか無力感一杯の晩年(未来)が待ちうけているのです。

ですから、諦め・無気力感とは違った、「自分の力でどうにか出来ない事との上手な付き合い方」を学ぶ出来事がグイグイ迫ってくるのがミドルエイジからなのです。

あなたの歳がミドルエイジ以降だと、既にそういう出来事に日々グイグイ迫られてきているのではないでしょうか?

もしそうでしたら、とっても順調です!(順調な学びコースに乗っています)

それは、今後の人生を豊かに生きる為に、若い頃の成功法則(自分の力でどうにかできる)の一本やりでは無理だよ~、
という天からのメッセージ。

それは無視しても、何度でもやってくるはず。^^

全てはバランスです。
陰陽、昼と夜、男と女、相反するものが一緒になって、出来ているのが宇宙であり生命なのですから、人生の中でも、自分の中の様々なバランスをとれるように、色々な出来事が起こってきます。

若い頃とは違う人生の乗り越え方を見つけるミドルエイジ(中盤期)が来たら腹をくくって向き合い、
中庸感漂う、豊かで穏やかな未来へと繋げていきましょう!^^

以前のコラム「全ての問題は、たった2つの方法で解決する!」も読みたい方はコチラ。


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